2013年05月01日

固定資産の減価償却の処理方法

 
資産を取得したときに、固定資産に計上するのか、消耗品費に計上するのかの
判断基準については、下記のページに記載しました。

 >>「固定資産、消耗品費の判断基準」


固定資産に計上した場合、その後、「減価償却」という方法で、
資産に計上した金額を、経費にしていきます。

固定資産には、その種類ごとに、耐用年数が決まられていて、
その耐用年数に合わせて、資産に計上した金額を経費にしていきます。


◆減価償却の計算方法の種類

 減価償却の計算の方法としては、いろいろな方法があるのですが、
 主に、「定額法」「定率法」の二つを使うケースが多いです。

 定額法は、毎期の経費にする金額を、均等に計上する方法で、
 そのため「定額」という名前になっております。

 定率法は、取得した最初のほうに、たくさんの金額が経費になり、
 だんだんと、経費になる金額が少なくなる方法です。

 どちらが有利かは、会社の状況によって変わってくるので、
 会社の状況に合わせて、どちらを選択するかは、
 考える必要があるかと思います。

 法人の場合は、基本は、定率法という形で、
 個人事業主の場合は、基本は、定額法という形になります。

 もし、基本の方法以外の方法の減価償却の方法を選択したい場合は、
 税務署に届出を提出しなくてはいけなくなるので注意して下さい。


◆定額法の計算方法

 定額法、定率法の計算方法ですが、それぞれ、償却率の一覧表というものが
 あります。

 ◆定額法償却率

  2年 0.500
  3年 0.334
  4年 0.250
  5年 0.200
  6年 0.167
  7年 0.143
   :   :


 定額法の減価償却費の計算方法は、

  固定資産の金額×償却率

 となります。

 たとえば、100万円の固定資産で、耐用年数が5年の場合、

  100万円×0.250=25万円

 となり、減価償却費は、毎期25万円となります。


◆定率法の計算方法

 定率法の償却率の一覧は、以下のようになります。

 ◆定率法償却率

  2年 1.000
  3年 0.667
  4年 0.500
  5年 0.400
  6年 0.333
  7年 0.286
   :   :


 定率法の減価償却方法は、

  (固定資産の金額-既償却額の合計)×償却率

 となります。

 上記の定額法と同じ事例で、100万円の固定資産で、
 耐用年数が5年の場合、

  100万円×0.400=40万円

 となり、減価償却費は、40万円となります。

 ちなみに、2年目の減価償却費は、

  (100万円-40万円)×0.400=24万円

 となり、徐々に、減価償却費の金額が少なくなっていきます。


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固定資産の減価償却の方法は、上記のようになります。

定額法、定率法といった方法に違いがありますので、
自社の状況に合わせた減価償却の方法を選択することが
大切かと思います。


中古の固定資産を購入した場合の耐用年数は、
新品を購入した場合の耐用年数とは違いますので、
注意して下さい。

詳細は、下記のページに記載しましたので、
ご覧になって頂ければと思います。

 >>「中古の固定資産を購入した場合の耐用年数について」






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Posted by 市川竜也@法人設立アドバイザー at 10:09 │会計・経理について

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